2日のニューヨーク外国為替市場でドルは対円で上昇。鳩山由紀夫首相が円独歩高は放置できないと述べたことを受け、日銀が追加の量的緩和措置をとる可能性があるとの観測が浮上、ここ1カ月で最大の上昇率を記録した。
2日は、鳩山首相の円高をめぐる発言に関する報道を受け、円が注目された。日本時間2日午後、鳩山首相が「一時的かどうかわからないが、ある意味での円独歩高の状態が急激に起きたので、これはそのままにしておけないぞという思いを強く感じている」と述べたと日本経済新聞(電子版)が報じた。
その後、平野博文官房長官が会見で「総理は介入を辞さないとか云々というようなことは言っていない。要は急激な乱高下は極めてゆゆしきことで注視しているとの(趣旨の発言だと)理解している」と述べたものの、円売りの動きは止まらなかった。
トレーダーによると、ドルが87.50円を突破すると、あらかじめ入っていたドル買い注文が行使されるため、ドル高/円安がさらに進むことが予想されるという。
クレディ・スイスの通貨ストラテジスト、ダニエル・カツィブ氏は「1日の日銀の決定やきょうの首相発言によって、日銀が追加の量的緩和措置を講じたり、為替介入に踏み切る可能性が懸念されている」と述べた。
ユーロ/円EURJPY=は0.6%ユーロ高の131.43円。ユーロ/ドルEUR=は0.3%ユーロ安の1.5045ドルアナリストは3日のECB理事会に注目している。今回、金融システムから過剰流動性を吸収するための具体的な方法が示される、というのが大方の予想だが、一部アナリストは、詳細は発表されないと予想している。
ラボバンクはリポートで「ドバイの債務問題を受けた混乱は、悪影響の波及を防ぐために潤沢な流動性は欠かせないことを再認識させた」と指摘した。
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