午前中盤のニューヨーク外国為替市場ではドルが大半の主要通貨に対し下落。3週間ぶりの大幅上昇となっていたことを背景にドルへの利食い売りが出ている。朝方発表された米指標は、金利が来年に入ってもしばらく低水準にとどまるとの見方を変えるには至らなかった。
総裁は講演用原稿で「量的緩和を考慮すれば、市場が金利に注目するのは残念」と指摘。「市場は金利政策でなく量的金融政策に注目すべき。金利がゼロ近辺のなか、インフレを生成することなく資産購入プログラムをいかに調整するかがFRBにとり今後の主要な政策課題になる」と述べ、中期的インフレは、FRBの購入プログラムへの対応に依存しているとの認識を示した。
ブラード米セントルイス地区連銀総裁は18日、連邦準備理事会(FRB)は利上げよりもむしろ大規模な資産購入プログラムの調整を通じて金融状況の引き締めを開始する可能性がある、との考えを示した。
インフレは依然低水準にある一方、商品相場は不安定でインフレをめぐる不透明性は前年秋に比べ高まったとし、資産購入と金融機関への融資によるFRBのバランスシート拡大は金融機関の健全性回復に寄与した一方、インフレリスクになっていると述べた。
政策金利について、これまでの2回の景気後退後、FRBは2年半から3年経ってから利上げしていると指摘する一方、このような対応が住宅バブルを加速させたとの批判が出ていることを踏まえ、FRBは今回は異なった行動をとる可能性があるとの見方を示した。
過去の例に従えば2012年初めまでFRBは利上げしないことになるとし「これまでのFRBのやり方を根拠に、これが市場の基本線となっているはずだ。余り長期間金利を非常な低水準に据え置くことは大きく議論されており、今回はFRBは(利上げまで)それほど時間をかけないと考える理由がある」と述べた。長期間の低金利は明らかに多くの問題を生み出し、直近の金融危機で露呈することになったとの見方を示した。
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