みなさん、おはようございます。FX戦士です。
今朝も注目ニュースをピックアップしご紹介します
6日の商品市場では、金が1オンス=1040ドルを突破し、史上最高値を更新。米原油先物は70ドルを突破してきているほか、ばら積み船運賃の国際指標であるバルチック海運指数なども3週間ぶりの高水準となっている。
また、オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は6日、G20の中で金融危機発生後初めての利上げに踏み切ったが、マーケットは米国の超金融緩和政策が「出口」に近づいたとは解釈せず、世界経済に回復の兆しが見られるとポジティブに受け止め、米株は続伸した。
前週まではさえない米マクロ指標を嫌気して株価は調整していたが、潤沢な流動性を背景に地合いに変化が起きている。
JPモルガン・アセット・マネジメント・エコノミストの榊原可人氏は「投資家のリスク許容度の回復に伴いドルから高金利通貨などへのシフトが起きている。金融混乱で極端に低下したリスク許容度の回復は歓迎されるし、ドル安はディスインフレに悩む米国にとってもプラスだ。継続的なドル下落は米国のファイナンス問題を浮上させるが、インフレ率が上昇するような将来の問題であり、現時点でのドル安は米国にとってプラス面が大きいだろう」と述べている。
<トリシェECB総裁の会見でドル売り圧力を測る外為市場>
外為市場では「ドルの先安観は変わっていない」(邦銀)という。JPモルガン・チェース銀行債券為替調査部長の佐々木融氏は、オーストラリアが12月にも0.25%の利上げを実施し、豪ドルは来年半ばまでに0.93ドルまで上昇すると予想している。
前日の豪利上げをきっかけにあらためてドル売りが意識される中で、8日の欧州中銀(ECB)理事会やトリシェ総裁の会見に注目する声も出ている。「ドル売り圧力の強さを測るイベントになりそうだ。タカ派的な発言が出ればドル売りを加速するだろうし、ハト派的な発言であってもユーロの下値が堅ければあらためてドル売りが強まる」(JPモルガン・チェース銀行の佐々木氏)という。
<ドル円相場との相関強まる円債市場>
円債市場では、ドル/円との相関が急速に強まっているとの指摘が出ている。バークレイズキャピタル証券の試算によると、円債金利とドル円の相関係数を20日間程度の短期で見ると、一時反落していたが、このところ急速に上昇。50日間や100日間といった長い期間で見ても、過去数カ月間は10年債金利とドル円の相関係数は高いという。
同証券・チーフストラテジストの森田長太郎氏は「グローバルに見れば、最近の株価上昇・長期金利低下の動きを流動性相場というキーワードで説明することが可能で、この流れが日本株と円債金利の長期的な相関の低下にも影響しているとみられるが、日本市場のグローバル市場との相違点としては、円独歩高という状況の中で為替によるデフレ圧力が強まっていることがある」と指摘。「今後、円の反落が起きた場合には、一時的とはいえ円金利の上昇要因となる。ドル円がどのレンジに定着するかによって、円債金利のレンジも影響を免れないだろう」と話す。
<投機的円高の修正あれば、日本株の出直り加速も>
一方、ドル安で割を食っているのが日本株だ。対ドルで90円を割り込む円高が輸出企業の業績圧迫懸念を強めている。米ダウが今週に入り2.6%上昇しているのに対し日経平均は7日前場までで1.1%の上昇にとどまっている。「金融株には買い戻しが入っているが、海外勢はリバランス中心。ニューマネーは乏しい。円高による業績懸念で国内勢は動けないようだ」(準大手証券トレーダー)という。中長期的には自国通貨高のメリットを享受すると期待されるが、短期的には円高が相場の心理的な重しとなる構図は変わっていない。
ドル/円・ユーロ/ドル2pipsのCMS
最近のコメント