財務省が25日発表した10月の貿易統計(速報)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は8070億円の黒字(前年同月は752億円の赤字)と、黒字幅は08年3月以来1年7カ月ぶりの高水準で、08年9月のリーマン・ショック後で最大となった。輸出額の減少幅が縮小し、原油価格の下落で輸入額も大幅に減った。黒字は9カ月連続。
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輸出額は前年同月比23.2%減の5兆3089億円と13カ月連続の減少。ただ、海外経済の持ち直しを受けて、減少幅は前月(30.6%減)よりも大幅に縮小した。アジア向けは15%減(前月は22%減)で鉄鋼や半導体、プラスチックなどの減少幅が縮小し、成長の続く中国向けの自動車部品が32.1%増と大幅に増加した。米国向けは27%減で前月(33%減)から改善した。
輸入額は前年同月比35.6%減の4兆5018億円。昨年夏まで高騰した原油価格が下落し、原油の輸入額がほぼ半減したのが要因。
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